クロスバイクのブログ

最近乗っているクロスバイクGIANT ESCAPE R DISC 2021に関するブログです。

ESCAPE R DISC タイヤ交換 (Pirelli P ZERO)

ESCAPE R DISCのタイヤ(純正)がひび割れてきたので、交換しました。

目次:

品目一覧

交換前後の品名概要は次のようになります(作業中に発覚したもの含む)。

交換前(純正) 交換後
ホイール GIANT SPINFORCE LITE DISC
ETRTO 622-15c
-
タイヤ GIANT ESCAPE R TIRE
700x30C
PIRELLI P ZERO ROAD
700x28c
チューブ KENDA 700x28/32C Panaracer 700x27-31c
仏式40mmロング
リムテープ ノンブランド
18 mm
SCHWALBE SUPER HP
700C用18 mm

交換のきっかけ

ESCAPE R DISCを購入して1年が経ち、若干ひび割れが進行してきたのと、そろそろ別なタイヤも履いてみたくなったので交換することにしました。 純正タイヤGIANT ESCAPE R TIRE 700x30Cは、トレッド表面の細かいひび割れ(オゾンクラック?)は半年ぐらいから視認できていたのですが、最近は走るごとにひびが広く深くなるとともにひびを起点にむしれるようになってきたのと、サイドウォールビードに近いところが深く割れて中が見えてきていたので、交換を決意しました。

純正タイヤの状態。左:トレッド表面のひび割れ。中央:深めのひび。右:ビードに近いところの深いひび割れ。

タイヤ選び

タイヤ

少し溝があるぐらいでほとんどスリックのタイヤが欲しかったので、PIRELLIのP ZERO ROADに換えてみることにしました。2021年にリリースされたばかりの新しいモデルということもありレビュー自体があまりないのですが、ネガティブな情報がないので買いやすかったというのは否めません。モータースポーツも好きなので、今F1などに供給されているP ZEROブランドというのは、直接的な関りがないのは承知の上でも若干心くすぐられるものもありました(同時に、F1での働き*1に照らせばネタタイヤの予感も漂いますが)。 サイズは、純正の700x30cよりも少し細めの700x28cを選んでみました。

チューブ

交換は必須ではありませんが、最初からついているものはよく分からないし(かといって交換前に外して確認するのも面倒だし)、せっかくなので交換することにしました。 ワイズロードで、P ZERO ROAD 2本とPanaracerのチューブ2本のセット販売があったのが理由でPanaracerの700x27-31c用のものにしました。仏式バルブのバルブ長が48 mmと 60 mmから選べるのですが、見た目で60 mmはないので48 mmにしました。

リムテープ

これも交換は必須ではありませんが、チューブと同じ理由で交換することにしました。太さは18 mmにしました。 純正ホイールのリム幅は15cなのですが、リムテープを付ける部分はリム幅より広がっていてさらに曲面になっているので、使うべきリムテープは15 mmではないのだそうです。一般的には15cのリムには18 mmのリムテープが合うそうで、18 mmにしました。 リム幅15 mmにリムテープ幅18 mmでタイヤは28 mmということで、いろいろ勉強になりました。せめてリム幅とリムテープ幅ぐらいは何か規格で共通の数字で判断できればユーザーフレンドリーなのではないかと感じました。

交換作業

タイヤ交換作業は、MTBで5年前に1回だけ自分でやったことがあるのですが、ほとんど忘れていたのでネットで調べながら手探りでした。

道具

使った道具一式は次の写真の通りです(タイヤ等は1本分)。

タイヤ交換道具一式。タイヤ、チューブ、リムテープ、タイヤレバー、ヘキサレンチ、空気入れ、タイヤゲージ。

タイヤを外し純正パーツが明らかになる

ESCAPE R DISC 2021のホイールは、あえてクイックレリーズではないスキュワーなので、5 mmのヘキサレンチで外しました。 タイヤレバーを入れてバルブ付近のビードを外し、そのままタイヤレバーの後ろ側をスポークに挟んで状態をキープしつつ、2本目のタイヤレバーで全体のビードを外しました。

タイヤレバーでビードを外す。

タイヤとチューブをホイールから外したら、チューブがKENDA製700x28-32cであることがわかりました。また、推定で選択した仏式バルブ長48 mmは純正と一緒で安心しました。

純正のチューブはKENDAだった。

バルブ長は40 mmで純正と同じだった。

純正のリムテープはノンブランドのクロスタイプのものでした。バンドタイプのものに比べて安いそうです。だいぶ変色していました。幅は、推測で買った18 mmとぴったり同じでまた一安心しました。

純正のリムテープはノンブランドのクロスタイプ。18 mm。

リムテープ取り付け

リムテープとホイールのバルブ穴を合わせて、工具を挿して固定し、リムテープをはめました。この工具はどこのサイトやマニュアルでもたいていドライバーが推奨されているのですが、5 mmのヘキサレンチが穴径にぴったりでした。穴径でぴったりで穴位置が全くずれない上に、ヘキサレンチの頭はリムに隠れてしまうのでバルブ穴を真下にして作業もできました。

M5ヘキサレンチでバルブ穴を合わせてリムテープを装着

タイヤとチューブの取り付け

タイヤの箱の内側に、簡単な取り付け方と、幅と体重ごとの推奨空気圧が乗っていました。私の場合は5.5 barが推奨でした。

新しく装着するP ZERO ROAD 700x28c。箱の中に取り付けマニュアルと推奨空気圧対応表がある。

タイヤとチューブをホイールにはめる

少し空気を入れたチューブとタイヤをホイールに組んでいきました。バルブのリングをゆるゆるに仮締めして、バルブ位置を起点に全体をはめるのですが、「あちらをはめてこちらをはめているとホイールがぐらついてあちらが外れる…」という具合でなかなか進みませんでした。 ホイールがぐらつかないように支持してくれる作業台が欲しいと思っていたら、目の前に上下反転していてホイールがついていないフレームがありました。最高の作業台になりました。

上下逆さにしたフレームをそのまま作業台にした

チューブの挟み込み確認

全体がはまったら、空気圧を少し上げて、リムとビードの間にチューブが挟まっていないかの確認をしました。この時、背景となるリムテープが明るい青色だったため、黒いチューブがビードより外に出ていないかの確認が容易でした。

リムテープが明るい色だと、チューブのはみだしを確認しやすかった

ディスクブレーキの思わぬ恩恵

ディスクブレーキ車はローターに回転方向が明示されているので、回転方向指定タイヤの取り付けで考える必要*2がなくて楽でした。

ブレーキローターとタイヤの回転方向表示を合わせるだけなので楽。

完成

前後輪の作業をして、交換が完成しました。 F1好きとしては、(多少ネタっぽくても)やはりP ZEROのロゴがテンションが上がります。

ステッカーが少しずれているのも、「俺たちのPIRELLI*3」らしくていいじゃないか

走ってみての感想

純正タイヤGIANT ESCAPE R TIRE 700x30Cに比べると、太さが違うこともあって速度が出ました。純正タイヤ30Cで20 km/hで流していたぐらいの感覚でいると、P ZERO ROAD 28Cでは25 km/hぐらい出ている感覚でした。 乗り心地としては、同じか少し高いぐらいの空気圧でもしっとりしなやかな印象を受けました。これは、必ずしも構造やコンパウンドの違いだけではなく、単に1年間使った純正タイヤのトレッド面の硬化が進んでいたという要素もあるので、正確な比較は難しいと思います。 私はさほど距離を乗らない(1年で1000 km程度)上に屋根付きとはいえ屋外保管なため摩耗より先に硬化・ひび割れが来てしまったと思うので、P ZERO ROADではどのようになるのか楽しみにしています。

*1:F1サイドから順位変動を促すためにタイヤの耐久性を抑えるよう依頼されそのように作ったところ、寿命が急に尽きてクラッシュ等が多発し、多方面から非難された。改良後も、F1サイドやチームサイドから耐久性がないとかありすぎるとか、激しすぎるとかつまらないとか言いたい放題言われている。注文が無茶なのかPIRELLIの技術力に問題があるのか、どっちもどっちというのが定説。PIRELLIとしてはF1参加がプロモーションとして必ずしも機能しているとは言えない状態。

*2:「こっちが左側で、前進するには反時計回りに回るから…」などと。

*3:元ネタ:「俺たちのフェラーリ」